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「私を選んでいただいて、ありがとうございます」

深夜2時に差し掛かる頃、突然見知らぬ相手からメッセージが届いた。
動物のアイコンをしている。
相手は女性か?
なぜ自分に?
何の要件だ?
などと色々勘繰ったものの、結局胡散臭い広告に過ぎないと判断し、無視して床に着くことにした。

「楽しみにしてますね。」

また届いた。一体誰なんだ?
先程のメールから数分の間を空け送られてきたメッセージに対し、私は若干の興奮を覚えた。
『もしかしたら、高校時代のアイツかもしれない』

傍若無人で身勝手。共通の話題もないのにどうしてか、高校生活の3年間をほとんど共に過ごした友人。業務連絡かと思うほど簡素なメールしかよこさない癖して、実際に会って話すと確かに楽しかった。
恋愛感情こそ抱いたことがなかったが、今思えばアイツは可愛かった。こう何年も過ぎた後に、一歩を踏み出さなかった自分に対して後悔を覚える。

また会いたい。その感情を抑えながら、私は淡白でやや冷ややかな返事をすることにした。

「こちらこそ。」

次にあちらからは、詳しい予定かはたまた連絡先が含まれたメッセージが送られて来る事だろう。
手ぐすねを引いて待とう。そう思ったのも束の間、私は眠りについてしまった。



午前10時。アラームによって起こされた私は、一目散に携帯を開いた。

「この度は弊社の商品『妄想邂逅』をご注文いただきありがとうございます。ドキドキした時間はお過ごしいただけましたでしょうか。更に緊張を体験したい場合はこちらから。」


そういえば私は少し前、「どんな人物とも邂逅出来る」がキャッチコピーの、胡散臭い商品を買っていた...